【在宅介護】お風呂の入れ方や注意事項を徹底解説!
在宅介護を行っていると、難しく感じてしまうのが入浴介助ですよね。安全に気持ちよく入浴してほしいと思っても、手順が分からなかったり思わぬハプニングがあったりと、慣れないうちはどうしてもバタバタとしてしまうものです。
この記事では、お風呂に入れる前のチェックポイントや、お風呂に実際に入るときの流れや注意点をご紹介します。正しい介護は、介護者の心と身体を守ることにもつながります。ぜひ最後まで読んでくださいね。
この記事を読むための時間:5分
目次
【在宅介護】お風呂に入れる前のチェックポイント
要介護者をスムーズにお風呂に入れるには、事前の準備が肝心です。ここでは、お風呂に入れる前のチェックポイントをご紹介します。
排泄・水分補給を済ませておく
お風呂の前には、排泄と水分補給を済ませておきましょう。入浴中に排泄をしてしまうと、衛生面上の問題があるだけではなく、要介護者の自尊心が傷ついてしまう場合があります。入浴拒否のきっかけになってしまうこともあるため、入浴前には必ず排泄を済ませてください。
また高齢者は、元々の体内水分量が低い傾向にあるため、湯船に浸かって汗をかくと、脱水を起こしたり血液がドロドロになったりする危険性があります。脱水対策として、入浴の前後にはコップ1杯の水を飲む習慣をつけてください。
バイタルチェックを行う
安全にお風呂に入るためには、体温、血圧、脈を測ったうえで本人にも健康状態を聞き、その日の体調をしっかり確認しましょう。呼吸がいつもと違っていたり顔色が悪いときにも、必ず入浴は中止してください。血圧や脈拍、体温の基準値は体質によって異なります。どの程度の数値であれば入浴可能の判断ができるかの基準値を、必ず医師に確認しておきましょう。
入浴の道具の準備
室温調整や、石鹸、タオル、介護用品、お風呂上りに塗るローションやクリームなどは、事前に用意しておきましょう。要介護者の状態によっては、目を離すと危険なケースもあるため、浴室を離れて忘れ物を取りに行くと危険です。また介助者がバタバタとしていると、お入浴中のリラックスモードを邪魔してしまう場合もあるため、できるだけスムーズな入浴を心掛けましょう。
風呂場と脱衣所の環境を整えておく
冬場の脱衣所や風呂場内の温度は、できるだけ温めておきましょう。また湯船の温度をぬるめに保つことも大切です。急激に気温が変化することによって血圧が激しく上下してしまうと、大動脈解離や心筋梗塞、脳梗塞などの危険性があります。
特に11月~2月の寒い時季は脱衣所が冷えやすいため、注意が必要です。脱衣所で服を脱いで体が冷えた結果、血圧は急激に上昇しますが、その後熱いお湯につかると血管が拡張して血圧が下降します。さらに寒さから長風呂にもなりがちなので、十分注意しましょう。
【在宅介護】お風呂の入れ方のポイント
ここでは、要介護者をお風呂に入れる際のポイントを、動作別にご紹介します。
浴槽への出入り
浴槽に出入りする際には、介護用のバスボードや台を使用しましょう。まず湯船に入る際には、介護者がお湯の温度を確かめてから掛け湯をします。介護用のシャワーチェアを浴槽に近付けて平行に配置し、要介護者に座ってもらいましょう。そのまま片足ずつ入るのですが、片麻痺がある場合には、麻痺のない健側から入るようにしてください。
湯船から出る際には、手順が逆になり、麻痺側から出ることになります。滑らないように必要があればタオル越しに支えるなどの工夫をして、十分注意しましょう。
また浴槽管理の最大のポイントは、湯船の温度を熱くしすぎないことと、入浴時間は短めに設定することです。高温・長時間の入浴は、めまいやのぼせ、疾患の原因など思いもよらない事故につながるため大変危険です。高齢者は熱い湯や長湯を好む方が多いですが、良くない理由を優しく伝えてみてください。
洗体の方法
洗体を行う際には、足から上に向かっていく順番でお湯をかけていきます。体や頭を洗う際には、洗い残しやすすぎ残しがないように注意しましょう。
洗い残しが起きやすい場所としては、足の指の間や陰部、胸やお腹の間、関節の裏などが挙げられます。いきなり体を触られるとびっくりしてしまうため、こまめな声掛けを忘れないようにしてください。またお年寄りは肌が弱いため、傷つけないためにも優しく泡を利用して洗いましょう。
身体の拭き方
湯冷めをしないように、体はできるだけ手早く拭きましょう。あらかじめ椅子やタオルなどを用意しておくとスムーズです。脇や鼠蹊部、隠部などの湿り気が残りやすい部分は、念入りに水気を拭き取ってください。力が入りすぎてしまうと肌が剥離してしまう危険性もあるため、こすらないように、ポンポンと優しく水気を拭き取ります。
保湿剤や薬を使用するときには、お風呂上がりの清潔なタイミングで塗るのがおすすめです。
入浴の際にはボディチェックを入念に
服を脱ぐ入浴は、全身の状態をチェックする最大のチャンスです。高齢の方はかゆみや痛みに対して、感覚が鈍くなっている可能性があるため、介護者が目視で確認する必要があります。皮膚の発疹や腫れ、傷や打撲痕などの異常がないかを確認し、状態がひどい場合や処置の方法がわからない場合にはかかりつけの病院に相談してみましょう。
体調のすぐれない日には清拭や足浴のみでも
体調に問題がある日や、拒否が強いときには、清拭や足浴を行うことで体も心もスッキリできるかもしれません。清拭は、温かいタオルで丁寧に体を拭いてあげましょう。関節の裏や乳房の下、脇部分など汗をかきやすいところはしっかりと拭いてください。
足湯は大き目のたらいやフットバス専用のマシンにぬるめのお湯を溜めて、足だけ入浴する方法です。清潔保持につながるだけではなく、血行促進やデトックス効果、リラックス効果などのさまざまな嬉しいメリットが得られます。
声掛けを行いながら安心感を与える
服を脱がせるときやお湯をかけるときは、事前に声掛けをしましょう。要介護者と介護者の関係性によっては、上手くテンポを合わせているつもりで次の行動を進めてしまうことがありますが、要介護者はびっくりしてしまいます。次の動作に移る場合には、一つひとつ声掛けしながらゆっくりと進めていくことで、安心しながらお風呂の時間を満喫できます。
また本人ができそうなことは、できるだけ自分で行ってもらっても良いでしょう。安全を確保したうえで、できない部分のみを介助してください。時間がかかってしまうかもしれませんが、要介護者の自尊心を保ち、身体機能を維持することにもつながります。
高齢者が入浴をしないことのデメリット
高齢者に限らないことですが、人は長期間入浴をしないと、皮膚に存在する細菌が増殖して、さまざまな感染症を引き起こしてしまう可能性があります。他にも臭いの原因になって人間関係に支障が出てしまったり、寝具の清潔を保てなかったりと、長期的にお風呂に入らないことはデメリットだらけです。
しかし要介護者の中には、入浴に対して強い拒否を示す方が多いのも事実です。拒否の理由を探って対応しても入浴が困難な場合には、デイサービスなどを利用する方法もあります。清拭や足浴、デイサービスの利用を上手く組み合わせて、お互いの負担を軽減していきましょう。
まとめ
いかがでしたか。お風呂に入れる前のチェックポイントや、お風呂に実際に入るときの流れや注意点をご紹介しました。高齢者の入浴には、清潔保持だけではなく、血流の改善や関節の痛みの軽減など、さまざまな嬉しいメリットがあります。その反面、転倒や血圧の上下による大きな事故が風呂場で起こりやすいのも事実です。
入浴事故は、少しのミスから引き起こされ、場合によっては介護者の心身に大きなダメージを与えてしまいます。ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしていただき、安全で気持ちの良い入浴に役立ててくださいね。
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