次亜塩素酸水を加湿器に入れて空間噴霧できる製品が販売されており、目にしたことのある方も多いでしょう。しかし、次亜塩素酸水を加湿器に入れる時にはいくつか押さえておきたい注意点があります。この記事では、その注意点をご紹介しますので気になっていた方はぜひ参考にしてください。

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次亜塩素酸水とは

次亜塩素酸水とは、「次亜塩素酸」を主成分とする酸性の溶液のことです。「次亜塩素酸」とは、次亜塩素酸ナトリウムを塩酸を主にペーハー調整して生成されるほか、粉末を水に溶かすことで生成される非電解型の次亜塩素酸水もあります。見た目は無色透明の液体で、無臭または少し塩素臭がします。

次亜塩素酸水の用途

次亜塩素酸水の主成分である次亜塩素酸はウイルスや細菌を不活化させる働きがあるため、一定濃度の次亜塩素酸水は主に除菌剤として使用されています。ドアノブやテーブルの拭き掃除などモノの除菌が主流ですが、加湿器に次亜塩素酸水を入れて空間噴霧する使用方法を案内する製品も多いです。ただし手指の消毒について、市販されている大半の次亜塩素酸水は雑貨品なので使用出来ません。

次亜塩素酸水を加湿器に入れる時の注意点

ここからは、次亜塩素酸水を加湿器に入れて空間噴霧する際の注意点を紹介します。

①人体に直接噴霧しない

加湿器に入れて噴霧する際は、人体に直接当たる形で使用しないようにしましょう。

 

次亜塩素酸水は皮膚と同じ弱酸性で、有機物と反応するとすぐに水に戻る性質があることから、皮膚に付着した際の安全性は高いと考えられています。しかし、製品の中には間違った規格で製造された次亜塩素酸水も出回っているようなので製造販売者の安全性情報や使用上の注意事項等を守って噴霧して下さい。

②製品の使用方法に従う

各製品に記載された使用方法や使用上の注意を守って使用してください。例えば間違った使用方法として、スプレー用に販売されているものを加湿器に入れて空間噴霧したり、希釈用の製品をそのまま使用したり、他の製品と混ぜて使用したりといったことが挙げられます。思わぬ事故に繋がる可能性があるため注意しましょう。

③次亜塩素酸ナトリウムとの入れ間違いに注意

次亜塩素酸水と名前のよく似たものに「次亜塩素酸ナトリウム」があります。次亜塩素酸ナトリウムは強アルカリ性の塩素系漂白剤で、タンパク質を溶解するため、皮膚に付着すると化学やけどさせてしまう場合も。また酸性のものと混ぜると毒性のある塩素ガスが発生するため、次亜塩素酸水と混ぜることはできません。

 

厚生労働省の事務連絡により次亜塩素酸水の空間噴霧について､令和3年10月21日発事務連絡にある「推奨されていません｣との記載について､全面的に禁止されているものであるとの誤解があるようですが、同事務連絡において既に示しているとおり、個々の製品の使用に当たり、その安全性情報や使用上の注意事項等を守って適正に使用することを妨げるものではなく、製造販売業者等により提供された正しい情報をもとに､消費者にご判断いただくべきものであるので､貴管内の関係機関に対して改めて周知くださるようお願いいたします。なお､｢次亜塩素酸ﾅﾄﾘｳﾑ(NaClO)｣の空間噴霧については厚生労働省として ｢戦場のあんぜんサイト｣でも注意喚起をしているところでございますので.いま一度周知徹底をお願いいたします､

参照：新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について｜

④金属やゴムの劣化を引き起こす場合がある

経済産業省のホームページに掲載されています。「次亜塩素酸によって金属が腐食する可能性があるほか、ゴム類も劣化するとの研究がある」との記載があります。製造販売業者等により提供された正しい情報をもとに使用しましょう。

次亜塩素酸水を加湿器に入れる時は注意点をチェック！

次亜塩素酸水を加湿器に入れて空間噴霧する時の注意点を紹介しました。最も注意したいのは、名前のよく似た「次亜塩素酸ナトリウム」と間違えないこと。次亜塩素酸ナトリウムは空間噴霧には使用できないため、よく確認することが大切です。まずは各製品の使用方法や使用上の注意を確認し、必ず守るようにしましょう。