犬が足を舐める姿は可愛らしく、ずっと見ていても飽きることはありません。しかし、執拗に舐めていたり、止めさせてもまだ舐めようとしたりする場合は注意が必要。精神的に不安になっていたり、場合よっては病気を患っていたりすることも。では、具体的にどのような状態が想定されるのでしょうか？

 

今回は犬が足を舐める理由について具体的に解説していきます。気になる方はぜひこの記事をチェックしておいてください。

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犬にとっての「舐める」とは？

犬にとって「舐める」とは、自分の気持ちや体の状態を表現する行動の1つです。例えば、飼い主の手や足を舐めている時は、愛情表現や何かを要求しているしぐさであると考えられます。また、空の食器を舐めている時はご飯をせがんでいるのでしょう。

 

人間が言葉やしぐさ、表情で他人とコミュニケーションをとるように、犬は舐めることで自分の考えや気持ちを表現したり、飼い主とコミュニケーションをとったりしています。

犬が足を舐める理由とは

犬が足を舐めることに関しては、様々な理由が考えられます。では、具体的にどのようなものなのか、想定できるものをいくつか解説していきましょう。

セルフグルーミング

セルフグルーミングとは犬や猫などの動物が自らの毛並みを整える行為であり、犬が足を舐める行為もこの一環であるといえます。食後や寝る前、外から帰ってきた後などは、汚れた足をきれいにするため足を舐めていると考えられます。セルフグルーミングは健康な犬が自らの体を清潔に保つための行為であり、人間でいうと身だしなみを整えるようなものなので、心配する必要はないでしょう。

 

ちなみにお互いの毛づくろいをする行為は「ソーシャルグルーミング」と呼びます。

痒さや痛みがある

犬が足の部分を執拗に舐めていたら、足に痛みや痒みがある可能性があります。いつもと様子が違っていたり、長時間ずっと同じ個所を舐め続けている場合は、すぐに舐めている箇所を確認してみてください。

 

• 擦り傷や切り傷、とげ刺さり
• 爪の割れ
• 肉球の腫れやただれ

 

このよう症状を発見したら、薬を塗ってあげる、動物病院を受診するなどの対応をとりましょう。

胃腸の不調

犬が執拗に足を舐め続けているのに、傷や腫れ、ただれなどが見つからない場合は、もしかしたら胃腸の不調によるものかもしれません。原因が精神的なものであれ、感染によるものであれ、犬は胃腸に不調をきたすと足を舐める傾向があります。食欲不振や倦怠感も同時に見られる場合はすぐに動物病院を受診しましょう。

退屈・不安

犬は大好きなご飯を食べ終わったり、遊びの時間が終わったりして暇になると、退屈しのぎに足を舐め始める場合があります。また、不安になった時も気持ちを落ち着かせようと足を執拗に舐めることがあります。

ノミや細菌による感染症

外の散歩から帰ってきた途端に足を舐め始めて止まらなくなってしまったら、肉球の間にノミが寄生してしまった可能性があります。また、足裏に感染症を患ってしまったかもしれません。舐めだして止まらない場合は動物病院の受診をおすすめします。

ホルモンバランスの異常

ホルモンバランスが異常をきたすことで、足を執拗に舐める場合があります。犬はホルモンバランスが崩れると甲状腺の機能が低下して皮膚に異常が出る場合があり、痒みや痛みが原因で舐めている可能性があります。

病院に連れていくべき症状は？

食後や就寝前にセルフグルーミング目的で舐めていることが明らかであれば必要ありません。ですが、舐めている足の裏が赤く腫れていたり、足の毛がやたらと抜け落ちたりしていれば、できるだけ早めに動物病院を受診しましょう。皮膚病や内臓疾患などの可能性があり、放っておくと重篤になってしまう可能性も。

 

人間と同じように犬の病気も早期発見・早期治療が大切です。迷う前にまずは専門の医師に相談しましょう。

まとめ

犬が足を舐める理由は実に様々。元々キレイ好きな犬は自らを清潔に保ち、身だしなみを整えるために「セルフグルーミング」を行う習性があり、足を舐めるのもその一環であると考えられます。しかし、顔色が悪く、倦怠感がみられる中で執拗に足を舐めていたり、同じ個所を執拗に舐めたりしていたら皮膚や内臓に何らかの疾患を抱えている可能性があるので、その際は迷わず動物病院に連れて行ってあげてください。